歴史の勉強方法です。

 まず、「歴史」とはなんですか?昔のことは全部歴史ですか?実はそうではないのです。そして、そこに「歴史」の落とし穴があるのです。「歴史」とは文字で示された記録を読み取って分析された過去の事柄を指します。従って文字がない時代は「先史」と称され区別されています。

 では、歴史の落とし穴とはなんでしょうか。「歴史」はあくまで現世に残っている記録です。ところで話は変わりますが、皆さんは点数の悪かったテストを大事に取っておきますか?普通は破り捨てますよね。昔の人も同じではないですかね。自分に不利な記録を残しておくとは思えないのですがいかがですか。

 

 例えば、豊臣秀吉の「中国大返し」など怪しいものです。信長を暗殺した明智光秀を打ち取った場面です。史実によれば、明智謀反の知らせを聞いた秀吉が200kmを10日で走破し、天王山に構えて明智を打ったとあります。突っ込みどころ満載です。

1 どうやって「知らせ」を耳にしたのですか。携帯ですか。

2 1日20km走破はいいです。でも、なぜ軍事的優位である天王山を秀吉が取れたのですか。明智はアホですか。何の準備もせずに信長を暗殺したのですか。

3 10日間走り切って戦えるのですか?夏になると売れない芸人が走らされて武道館で倒れるという番組企画がありますが、しかも季節は初夏ですよ。

 

 以上より、たぶん秀吉には青い色の猫型ロボットが味方についていたか、それとも史実が全部でっち上げの可能性が出てくるわけです。

 

 あるいは「鎌倉時代」。ここも突っ込みどころ満載の時代です。なにしろこの時代に関する歴史書が「吾妻鑑 」の一冊しかないというのも怪しい。多少あるにしても現代に受け継がれる通説はすべてこの一冊を基にまとめられている。武士の時代にあって閑職へ押しやられた貴族たちは、何の不平もなかったのか?さすがに武士だけあって皆脳筋ばっかで、文字を覚える暇もないほど朝も昼も夜も竹刀を振って一生を終えたのか?当時の武士の伝達手段には文字がなかったとすると「ボディラングエージ」だったのか?マッチョマンが体をくねらせ自分たちの主張を交換しあっている光景は出来れば想像したくない。こうした分析こそが「歴史」を勉強する本当の面白味なわけです。


 名古屋市民のソールフード・ココイチのカレーです。これは、ハンバーグカレーです。1978年に創業して全国展開している外食チェーンの横綱です。

 私が現在ご存命であられる経営者の中で特に尊敬する人が2人おります。一人目は孫正義社長です。もう説明の必要のないかたでしょう。もう一人が宗次徳二社長です。このお名前をご存じの方は、かなりのココイチフアンか、実践の経営に興味のある人でしょう。ココイチにいくと社長がお書きになった本があります。

 壮絶な人生を送られた方です。孫社長にその辺は似ています。孫社長が番外地でお生まれになった逸話は有名です。宗次社長は、孤児院で育ったそうです。その後引き取った養父がギャンブル好きで、生活保護を受け、それでも足りず、シケモクを拾ってお金を稼いでいたそうです。いつもにこにこされている方ですから、そんな人生を送られたとは露程も思いませんでした。お店を開業後は、一日3,4時間ほどの睡眠時間で仕事に専念なされたそうです。

 名大にいたころ、よく近所のココイチに通いました。そして備え付けのその本を読みました。その当時は司法試験のことで頭がいっぱいで強い印象はそれほど受けませんでした。その本のことを思い出したのは、父が亡くなって放心状態になっていたころのことです。もう人生そのものがどうでもいいと思っていました。なにも恩返しができなかった自分を許せなかったのです。その時、この本を思い出しました。そして、宗次社長のことを調べました。毎朝始発電車に乗られることを知りました。これなら真似ができると思いました。そして、いつか自分も会社を立ち上げるぞと思うようになりました。社長とはお会いしたことはございませんが、私の心の師匠です。