大学にも「定期試験」が存在します。名古屋大学では、机に「司法試験6法」が置いてあります。中身は「司法試験並み」の難易度でした。当然といえばそうなのですが、司法試験の委員を兼任なさっている教授がごろごろいらっしゃいましたから、そういう状況になっていました。つまり、大学に入ったのちは、その洗礼を受けるわけです。結論として、そうした状況にも耐えられるだけの準備を高校生のうちに身に着けておかなければいけないということになります。そうした姿勢と大学受験の勉強がシンクロすることをもって、当塾の学習の理想形と見做します。

 

 では司法試験の過去問を紹介します。

 「13歳未満の子供の親権者が請求した場合には、国は、子供に対する一定の性的犯罪を常習的に犯して有罪判決が確定した者で、請求者の居住する市町村内に住む者の氏名、住所及び顔写真を請求者に開示しなければならないという趣旨の法律が制定されたとする。この法律に含まれる憲法上の問題点を論ぜよ。」(平成16年度第1問・憲法)

 

 ここでは、「プライバシー権と憲法21条1項・知る権利」の衝突があります。プライバシー権は憲法に明記されていませんから13条で保障されているかを論じる必要があります。

 次に「精神的自由権」に関連してるので「厳格な審査基準」で違憲性を論じていくわけです。

 

 まずはこのように考えをまとめ、1時間以内に1000字程度にまとめて解答することが求められることになります。これが大学生活です。