頭ではなく、魂で感じる言葉というものがあるそうです。日本語でいえば「大和言葉」でしょうか。日本人にしか伝わりずらいニュアンスがあります。それを特徴づける逸話があります。嘗て細川氏が首相の時、訪米して大統領との会談で日本の位置づけを問われた時のことです。「玉虫色」の関係を築きたいとこたえました。玉虫は見る角度が変わると反射する光の関係で、見た目の色が微妙に変化する虫です。要するに、固定した関係ではないと言おうとしたのでしょう。でも、その時の通訳がペーパテストバカなやつで、そいつが直訳したから大変です。「日本の首相は、ゴキブリになりたいらしい?」です?となってしまったわけです。

 日本人が英語を理解するときも、同じようなことが起きるかもしれません。直訳の限界です。本当の交流を願うなら、言葉の背景を理解する必要が生まれてくるかもしれません。


 話は18世紀まで遡ります。イギリスの官僚だったウィリアム・ジョーンズがサンスクリット語と英語の共通点の多さに着目し、そこからサンスクリット語が英語の「祖語」であると仮説を立てました。ここでは、その仮説を基に現在の英語を分析してみたいと思います。


 祖語"wer"「捩る・仕事をする」

 祖語"wer"→英語"wor"に変化、work, word, worth, worryに至る

 祖語からの変化の規則性について

   祖語"W"は

 →ゲルマン語”w”

 →ラテン語"V” verb, version

 →フランス語"gu" guard, gurantee, regard

     →ギリシャ語"消失” energy

 という変化をするようです。

 


 祖語"weid"「見て知る」

 →ゲルマン語"wis" wise ,wit

 →ラテン語"vid" video, view

 →フランス語"gui" guide

 →ギリシャ語"eid"→"ide" idea


祖語"ker"「核」

→ラテン語"cer"→"Ceres"「農業の神」→「穀物・丸い」「脱穀・分別」

cereal「穀類」corn「コーン」crop「収穫」→creature, increase,

concern「共に分別作業→関わる」discern「区別する」

crime「善悪を分別→犯罪」,criticize「良し悪しを分別→批判する」


祖語"se"「種」seed, semen, season,seminar「思考の種まき→研究会」

 

祖語"kna"「生まれる」

→ギリシャ語"gua"gene, genius,generate「発生する」"gynecology"「婦人科」


祖語"kap"「頭をつかむ」keep

→ドイツ語"hav"have

→ラテン語"cap"capital , capture


ここで紹介する言語学は完全に趣味の世界ですから、更新は不定期になります。

しかも、ちゃんとした研究機関にいて研究したものとは一線を画します。全くの独学です。